女性の活躍も注目される

最近では、女性もエンジニアの活躍!なんて言葉を耳にすることも増えました。
国が成長戦略として「女性の活躍」を掲げ、さらにエンジニア不足も相まって、確かに数年前に比べれば女性比率は増えているように感じられます。
手に職を持って働け、在宅勤務ができる可能性もある世界はたしかに魅力的でしょう。

海外ではマリッサ・メイヤー氏がGoogle20人目の従業員かつ最初の女性エンジニアとして採用された後、副社長まで上り詰め、その後米Yahoo!のCEO(最高経営責任者)として活躍した、なんて事例まであります。
一方、ITエンジニアは理系的なイメージや長時間労働のイメージも強く、いまだ男性が圧倒的に多数なのも確かです。そこで今回は、エンジニアとして働く女性の比率の実情や、女性の働きやすさについてまとめていきたいと思います。

数字で見る女性エンジニアの割合

まず、JISAが発表する「情報サービス産業基本統計調査」の2014年・2018年調査結果を比較してみましょう。

女性エンジニア比率
2014年 15.40%
2018年 19.30%

女性のエンジニア率が年々増え、現在では約20%とエンジニアの5人に1人は女性という結果が出ています。
ただ、正直私の経験としては、もっと女性エンジニア率が低い現場を見てきたことが多いです。今回参考にした調査は、アンケート対象企業が平均従業員800人を超えるIT関連の大企業を対象とした調査ものになっています。

そのため、「大手の会社なら」女性のエンジニアが想像よりも多い…ぐらいの感覚が正しいかもしれません。中規模以下の会社では、女性エンジニアは1人もいないケースもよくあります。
女性社員比率を上げることを重視する会社さんでも、そもそも女性の応募者が全く来ないんだよね…と悲しんでいることもありました。

あくまで個人的な経験則に基づきますが、自身でもプログラムを書くような女性エンジニアの割合は10%前後ではないでしょうか。
またweb系IT企業の場合、デザイナーは女性率が40%ほどです。ですので、同僚となる女性エンジニアは少数でも、他のよく協力する部署には女性が多くいるというケースは多いでしょう。

SNSでも活動する女性エンジニア

最近では、TwitterなどSNSでもエンジニアとして活動する女性を見る機会が増えてきました。

ちょまどさん|マイクロソフト社員のエンジニア
https://twitter.com/chomado
池澤あやかさん|タレント兼フリーランスのエンジニア
https://twitter.com/ikeay

こういった方々のメディア露出が増え、「女性でもエンジニアになれるんだ!」と前向きに取り組む女性が増えるのは、非常に良いことだと思います。

ただ一方では「女性」だからとプッシュしたり、「美しすぎるエンジニア」みたいな打ち出し方はあまり良いとは思えません。
現状、男性率が高いから「女性エンジニア」と書くのは、まだ仕方ないかもしれません。でも、本来は技術力重視の世界で性別は関係ありません。
よく採用ページで働く先輩達の声が並ぶ項目がありますが「女性の声も欲しいから書いてよ。」と、業務内容でなく性別を理由にお願いされるのを嫌がる方もいます。

もっと女性がエンジニアとして働くのが当たり前になり、男だから女だからと分けて語られることがなくなると良いですね。

スキルがあれば、男も女も関係ない?

男性に勝るスキルを持つ女性プログラマー

男性が多いエンジニアの世界、そこでの働きやすさはどうでしょうか?
エンジニアはスキルありきの仕事ですので、現場で男だから女だからといった問題を聞くことはほとんどありません。課題解決に向けたやり取りは、男性的な理屈っぽい言葉が中心になりますが、その方が楽と感じる女性も多いように感じられます。

また、男性が多いと聞くと、セクハラを心配する方もいるかもしれません。
しかし少なくとも私の周りでは、セクハラ問題を聞くことも非常に少ないです。エンジニアは20~40代が中心で考え方も若い人が多く、また性格も穏やかな人が多いのが一因かもしれません。
逆に過剰に特別扱いされたり、よそよそしく接せられることに苦労をする人の方が多いです。

結婚・出産後も続けられるのか

子供の面倒を見ながら在宅ワークをする女性プログラマー

エンジニアは比較的男女平等で、技術があれば性別は関係ない!」と若いうちは思っていても、やはりそうはいかない部分もあります。特に顕著なのは、結婚・出産・子育てによるライフサイクルの変化です。

育児休暇や時短勤務の制度を整備したIT企業も増加していますが、子供の面倒を見ながら短い時間ですべての仕事を終わらせるのはとても大変です。

また、小さな子供は突発的な熱などで迎えにいく必要が多々ありますが、仕事でも突発のサーバー障害対応などがやはり発生してしまいます。
子供を第一に、周囲の力を頼ることはとても大切ですが、いざという時に休みがちとなるとどうしても周りから頼られることは減ってしまいます。同僚が大丈夫だよ、と言ってくれていたとしても、どうしても本人が「申し訳ないな…」と気にしてしまうことも多いでしょう。

両親の支援があると一番ですが、実家が遠いとシッターを依頼するぐらいしか手段はありませんが、都内だと1日2万円近い費用がかかるので気軽には使えないでしょう。
以上のように、働く女性特有の悩みはITエンジニアであれついて回ります。

とはいえ、他の業種に比べれば育児休暇や時短勤務、さらには在宅勤務・テレワークなど、積極的にワーキングマザー支援をしているIT企業は多いと言えます。
ITだから全部自由で女性が気軽に働ける!とまでは言えませんが、女性としてのライフワークバランスを実現しやすい環境なのはたしかです。ぜひ新しい時代の女性の働き方として、エンジニアをという道も考えてみてください。