IT業界はブラックが多い?

エンジニアについて調べていくと、「35歳定年説」「3K(キツい・キビシイ・帰れない)」「納期前はデスマーチがヤバイ」などブラックな噂を聞くことも多いのではないでしょうか?

人材不足と聞くのも、人が足らないからではなく、労働環境が悪くてすぐ辞める人が多いからでは?とも思うかもしれません。月の労働時間が300時間を超え、鬱や過労死なんて悲しいニュースを見てしまうと、多少給料が良くてもそんな仕事はしたくない!と思うのは当然です。
そこでこのページでは、IT企業には本当にブラック企業が多いのかその実態を説明すると共に、ブラック企業を見抜くための方法をお伝えします。

ブラック企業はたしかに存在する

まず、IT企業のブラック率が他の業種に比べて高めなのはたしかでしょう。
当然ホワイトな会社もありますが、IT業界の構造上ブラック化しやすいと言えます。

下請け企業だと、言われた納期を死守しないといけない。
24時間いつでも働ける。
季節や天気、休日問わず仕事ができる。
家にも仕事が持ち込みやすい。

といった具合に、やろうと思えばいくらでも残業できる業態なため、会社が仕組みを整えていないと激務が発生してしまいます。
たとえば店舗での客商売であれば、営業時間を過ぎれば仕事は終わりですし定休日はお休みです。しかし、ITの仕事はそんな終わりがないため、ブラック化しやすいと言えます。
いまでこそ「働き方改革」と言われ始めていますが、逆にいえば仕事を区切る仕組みを会社が設けていないと残業・休日出勤がいくらでもできてしまうのです。

そのため「下請け」や「中小企業」だからブラック!のような、簡単な見分け方はできません。
IT自体がブラック化しやすい仕組みの上にあるので、大手企業・人気企業・ベンチャー企業だろうとブラックな会社はブラックですし、下請け企業・中小企業でもホワイトな場合はあります
同じ会社でも、一部の部署やプロジェクトだけブラックな場合もあり、一概に区別するのは難しいでしょう。

ホワイト企業の見つけ方

では、どのようにブラック企業を避けてホワイト企業を見つければ良いのでしょうか?
まずはブラック企業のよくあるパターンを知り、採用の募集要項をよくチェックしましょう。

本当に悪質な会社だと、募集要項の内容といざ雇われた時の労働条件が違う求人詐欺のケースもあります。ですが多くの場合は、転職サイト等への通報で事実確認や指導が入りますので、それは稀でしょう。見てわかる情報をしっかりと確認するのが第一ステップです。

未経験歓迎には注意

未経験歓迎の求人で採用を受ける様子

募集内容に「未経験歓迎!」と、書かれている会社はとくに注意しましょう。
未経験でも比較的すぐ現場に入れる職種ならともかく、エンジニアはスキルが必須の仕事です。そんな仕事が未経験歓迎なはずありません。

よほどの人手不足か、エンジニア採用と言いつつも単純作業ばかりが割り当てられる会社でしょう。
一般的な中途のエンジニア採用であれば、即戦力になれる人材を求めています。そのため、当サイトでも転職活動のために未経験であれまずはスキルを身につけようとお伝えしてきました。

「年齢関係なく未経験歓迎、短い研修期間で即現場へ」そんな求人案件はすぐに除外しましょう。

低い基本給やみなし残業に注意

給料明細のサンプル

ブラックな会社の特徴として、基本給を低く設定しその上に多くの手当を乗せて総支給額を定めているケースが多いです。
基本給が低いこと自体は、法律上なんの問題もありません。ですが、そこに罠が潜んでいることがあります。例をあげると「実は基本給+みなし残業手当で総支給額が設定されていた」なんて場合があります。

みなし残業手当(固定残業代)とは、たとえば「20時間分の残業代」などと時間を設定し、その時間分は残業しようがしまいが支払われる手当のことをいいます。
当然、残業が発生した際には20万円分を超えるまでは、追加の残業代は支払われません。

元々は、会社が従業員の残業代をいちいち計算する手間をなくすための仕組みですが、残業させる前提でみなし残業手当を設定している会社が多くあります。「手当を払っているのだから、文句を言わず残業をしろ!」ということですね。
さらに悪質な会社だと、定められた時間を超えた分の残業代も「みなし残業手当で払っているんだから、何時間残業しようがそれ以上は払わない!」なんて言われる場合すらあります。

3年以内の離職率をチェック

退職届の例

離職率が公開されている場合には、その期間をよくチェックしましょう。
IT企業は転職することも当たり前な業界なので、3年程度での離職であればとくに問題ありませんが、1年2年程度で離職している人が多いとなると、厳しい労働環境かもしれません

もしも、離職率が公開されていない場合でも、会社の説明会や面接の時にオフィスを見ればおおよそ計算できるはずです。新卒の採用数は多いのに、若い人が少ないとなるとすぐに辞める人の多い職場かもしれません。
また面接の時に直接、自分の今後のキャリアを考えるためにと平均の勤務年数を聞いても良いでしょう。問題ない会社であれば普通に答えてくれるでしょうし、嫌な顔をするようなら何か後ろめたいことがある可能性が高いです。

会社の評判をググって調べる

会社評判を検索する男性達

当然なことですが、募集要項に書かれた以外の情報もよく調べましょう。
最近は、過去勤めていた社員の口コミ投稿サービスも存在します。他の業界だと別かもしれませんが、IT系企業の場合は口コミが投稿されていることが多いです。

口コミだと、辞める人の個人的な恨みによるバイアスがかかっている可能性もありすべては信じられませんが、客観的な情報として参考にできます。
「ブラック=残業が多い」とイメージされるかもしれませんが、残業がなくても高圧的な上司が多い・新人に良い仕事を回してくれないなど、別の問題がある場合もあります。
情報を集め、総合的に判断する目を持ちましょう。

次の転職のために人脈を

以上が、ホワイトな企業を見つけるための方法でした。
未経験からのキャリアチェンジとなると周りに話を聞ける人もおらず、まずはとにかく自分で調べるのが大切です。

その一方、転職活動はこの1回で終わりません。IT企業の場合1つの会社でずっと働くことは少ないので、また転職活動をすることもあるでしょう。
そこで覚えておいて欲しいのは、人脈の重要性です。高いスキルを身につけるのも大切ですが、結局良い転職先を見つける一番の方法は知人からの紹介だったりします。
先に転職した同僚が「うちの会社、条件良いし転職考えてるならお前も来なよ。」と声を掛けてくれたり、勉強会で知り合ったエンジニアの会社に誘われることもあるでしょう。

あれこれ転職サイトを調べたり、エージェントのお世話になるよりも、信用できる人からの紹介の方が安心できるものですよね。
ですから今後のことも考えて、一度良い会社に入れたからと満足せず、今後のキャリアのために良い知人を増やしていきましょう