フリーランスエンジニアに営業力は必須か?

エンジニアがフリーランスとして活動する上で営業力は必須なのでしょうか?
もちろん、どれだけスキルがあっても肝心の案件を得られなければ売上を立てられません。

ですので、営業力は0でも大丈夫!とは決して言えません。ですが、私が独立して働き始めた10年前に比べるとだいぶ営業力の必要性は下がってきたように感じられます。
現在は、フリーランスとして活動するエンジニアもだいぶ当たり前になり、クラウドソーシングをはじめフリーランスに案件を紹介するエージェントなどのサービスが多数登場しています。
発注側の企業も、以前はフリーランスと言うと信頼性がないと判断されることも多かったですが、だいぶその偏見も減ってきて案件が獲得しやすくなってきています。

WEB開発の受注契約をとったフリーランス

そういったweb上で案件を確保するサービスが充実してきた今、以前に比べれば営業力の必要性はたしかに下がってきていると言えます。
当然、それらサービスを活用し案件を獲得するためには、自身のスキル・実績をアピールする必要があり、それは現代でも必要な営業力です。

とはいえ「営業」と言われて想像する、スーツを着て名刺を配ってといった泥臭い努力は不要になってきていると言って良いでしょう。

ビジネス的な思考は必要か

では現代において、営業努力はそこそこにとにかくエンジニアリングのスキルさえ高めていけば、利益を伸ばしていけるでしょうか?

必ずしも、そうとは言えないのがフリーランスの世界の難しさです。
もちろん、エンジニアとして一級のスキルがある方は第一線で高収入を確保しています。しかし、その一方スキルはそこそこでも安定して稼いでいる人もいます。

エンジニアとしてのスキルが凡庸でも、稼げる人・あまり稼げない人の違いはどこから生まれるのでしょうか?
そこには多くの違いがありますが、今回は大きく3つの例を紹介します。

予算を確保できる企業の見極め

継続案件・保守運用の提案力

ストック型の収益源を確保

1つずつ解説していきましょう。

予算を確保できる企業の見極め

開発予算や納期に差がある発注側企業

仮に似た様な予算規模の受託案件があった時に、納期などの都合で片方の案件しか受けられないとしましょう。
そんな時はまず、単純な話ではありますが、比較的開発の予算が大きそうな企業を見極める目が必要です。ただ見極めは単純に、企業の売上規模だけでは判断できません。

その企業の売上規模が大きくても、開発の必要な部分が少なければ予算の大きな案件には繋がりません。
また仮に開発の余地が大きな企業でもアナログな企業だと、決裁が遅かったり、提案のコストが大きくなったりといった問題もあります。

以上の複合的な見極めは、経験を積めば自然と身についていくスキルではありますが、とても重要な要素です。

継続案件・保守運用の提案力

保守運用のイメージ

そして、案件を単発で終わらせず、継続的な案件に繋げていく努力が必要です。
Web系サービスやECなどの案件では、単発の開発で終わらず継続的な改善をしていくのが今は当たり前になっています。

そんな案件では、まず誠実に仕事をこなしてまた必要とされた時にお声がけいただくように努力するのが大切です。
でも、そんな受け身の体勢ではなく、改善や保守運用に対して自分から提案をするのもまた必要となります。

先方の担当者がIT・マーケティング等の知識豊富な方であれば、信頼さえ獲得すれば継続的な案件な自然と繋がっていきますが、知識に乏しい方の場合エンジニアの力でどんな改善ができるかがわからない場合もあります。
たとえばECサイトの場合、サイトの表示速度が遅いと大きな売上減の原因となり得ます。

サイト表示が2秒遅いだけで直帰率は50%増加!DeNA事例から学ぶWebの自動最適化手法
https://webtan.impress.co.jp/e/2014/07/08/17757

でも企業サイドは、そもそもサイトの表示速度が遅いこと自体そもそも認識していないかもしれません。
またサーバーのパフォーマンスチューニングにどれぐらいの予算が必要かもわからない場合もあります。

そんな相手に、速度改善の追加提案も自然とできれば、その企業が他に所有している他のwebサイトの改善もまとめて受注できるかもしれません

ストック型の収益源を確保

独自開発したツールを発動する男性

これは例外的な話ですが、十分に検討の余地がある話です。

基本的にフリーランスの仕事とは、受託開発など労働集約型の仕事をいかに高単価で受け、いかに効率よくこなす、を考えるものです。
もちろん、この考えはとても重要な土台です。でも、人によっては労働集約型の仕事だけでなく、ストック型の仕事を考えることこそが、収益性を高めるために一番大切かもしれません

労働集約型の仕事と、ストック型の仕事の違い

労働集約型:受託開発など、自分の手を動かした分だけ売上を得られる仕事
ストック型:サービスの広告収益、ツールの販売、書籍等の印税など、一度作った仕組みから継続的な売上を得られる仕事


エンジニアの仕事は、ストック型の仕事を成立させるための仕組みを作る一員として、手助けをすることとも言えるでしょう。
でももし仮にあなたが、プログラミングを書く仕事だけでなく、自身で商品を販売・宣伝するような仕事への興味関心があれば、自分が主導でストック型の収益が得られるサービス等を作るのも、良い選択になり得ます。

当然それはプログラミングだけでなくよりマルチな能力が必要ですが、バイアウトを目指すサービスを目指す!とまで言わなくても、月10万円になる仕組みを作れるだけでも、年間で120万円の案件を得られたのと同様です。
先に書いたとおり、これはエンジニア全員が目指す道ではありません。純粋に職人として、エンジニアリングに特化してスキルを高める方が普通の道です。

でもフリーランスとして活躍する場合、そんな選択肢があることも早い段階で知っておくとより自分の選択肢を広げられます。
自分の適性をよく考え、一番収益性が高くなりえる自分のキャリアを考えていきましょう。この記事が、その手助けとなれば幸いです。